祇園祭2024、はせにゃむが撮影した祇園祭の山鉾巡行を見に行ったレポート(前半)です。
寄り道や小話などの脱線を多分に含みます(笑)
今回は写真が多め!(図らずも写真の量が多すぎて前後編になった…)
撮った写真の山鉾の由来や粽(ちまき)の紹介などです。
祇園祭を大阪人(猫)が見たら、こう思う。
一昔前、大阪に住んでいた僕はあでやかではんなりとした京都にとてもあこがれていた。
京都の距離感・街並みの美しさ・通りを歩きながらに香る木のにおい・道行く人のオシャレさ。
そして、観光で実際に見た、はじめて祇園祭の山鉾。
風にはためく綾錦がそれはそれは美しく、見目だけでなく空気さえも輝いて見えた。
そんな動く美術館に見とれる中、ぼくは一つの疑問を抱いていた。
『山鉾っていつ走るの…?』
大阪・岸和田のだん●りが家の真ん前を行き交うような場所で育ったので、山鉾もだん●りのように走るものだと本気で思っていたのだ。
ちなみに、だんじりを知らない人に説明しておくと下の写真に写ってる木の車がだんじりである。
(そもそもの祭の基準が規格外案件なのはさておき…)
一方、ゆっくり、ゆっくりと15分ほどもかけて、人々が汗を流して竹をしき、水をまき、乗り手の号令で角度をつけてご神体を回していく姿に、感銘とカルチャーショックの両方がその身を打ちぬいたものである。
たおやかながら、大迫力。
歴史の時をそのまま一針に刻んだかのような、山鉾にゆれるタペストリーの刺繍の美しいこと。
祭なのに荒々しさがなく、淡々と人々がおのが仕事をこなし、あゆみを進める山鉾…。
ああ、こんなに雅やかな、上品な伝統行事があるのか…と思ったものだ。
祇園祭2024の山鉾巡行
しかしいざ住んでみると、祇園祭期間に、山鉾をめぐって練り歩くこともせず、夜店にもいかず。
京都に住んでいるにもかかわらずテレビで巡行の生中継を見ているくらいだった僕。
地元のお祭りや有名観光地に地元民がいかない地元あるあるである。
今回は炎天下のなか、せっかく住んでるのだしという積年の気持ちを燃やして、辻回しの角待ちしてみた…!
場所は新町御池の交差点北西角。
5列目くらいだったけど手を伸ばせば撮影できそう…!
きっ、きたーーーー!こ、これは大きい…!
ぎぃしぎぃしと、くみ上げた木とそれを支える大きな車輪が加重できしむ音がする。
1.長刀鉾(なぎなたほこ)
ずずずず、とゆっくり進む『長刀鉾(なぎなたほこ)』に息をのむ。
黒い枠に切り取られた視界では感じることのできない臨場感と迫力。
倒れてきたらひとたまりもないと思う反面、そうならないであろう歴史の深さによる安心感もあった。
先頭を切る長刀鉾に乗っている凛々しいお顔のお稚児さん、ここから強力(ごうりき)さんの肩にのって山鉾からおります。
お稚児さんは神使なので、地に足をつけない習わしなのは有名なお話ですね。
慎重にお稚児さんを方に乗せます。周囲に緊張が走ります…ごくり。
このお披露目の瞬間、観客再度からワッと歓声と拍手が上がります。
お祭りは主催者だけでなく、参加者、観客と一体になって作り上げるものなんだなあとしみじみ感じました。
肉眼ではなかなかみることができない彫刻の細かさ。
ちなみに、長刀鉾のちまきのご利益は『厄除け・疫病除け』です。
2.油天神山(あぶらてんじんやま)
油小路にある天神様(菅原道真公)を祀っているので、油天神。
他にも霰天神山(あられてんじんやま)もあるけど別のものです。
油天神山のちまきのご利益は『学業成就・厄除け』
油天神山の見送(みおくり:後方の掛け装飾)は洋画家・梅原龍三郎の富士山の絵をもとにした毛綴です。
3.伯牙山(はくがやま)
伯牙山のちまきのご利益は『厄除け・災難除け・技芸向上』
2024年も、ちまきのネット販売があるそうな。
4.白楽天山(はくらくてんやま)
白楽天山のちまきのご利益は『学業成就・合格祈願・招福除災・疫病退散』
5.函谷鉾(かんこほこ)
函谷鉾のちまきのご利益は『厄除け・疫病除け』です。
6.山伏山(やまぶしやま)
山伏山のちまきのご利益は『雷除け・厄除け』です。
続けようとおもったのだが、記事の制限が来たので続きは『祇園祭2024を京都の猫がめぐってみた③』で。
祇園祭の観光について
さいごに、次回行ってみたいなという方向けにアクセス方法や日時書いておくね。
京都は『祇園祭2024を京都の猫がめぐってみた①』でも書いた通り、7月まるまるが祇園祭の期間です。
【夜店・屋台に行きたい人】
有名な山鉾巡行(前祭)は7/17で固定です、この日は夜店は出ません。
その前日の15~16を宵山・宵々山(よいやま・よいよいやま)といい四条烏丸を中心として、烏丸通に約2キロの夜店が出ます。
場所:烏丸通(北は御池~南は高辻)
さらに、山鉾町がある細い通りにも店がでます(新町、室町、東洞院、綾小路、錦)
また、周辺の飲食店も店前に屋台を構えるので、有名店の出し物の食べ歩きの楽しみがあります。
そうそう、後祭には夜店はでないので夜店目的の人注意だよ。
ちなみに田の字エリア(東は河原町通、西は堀川通、南は五条通、北は御池通で囲まれたエリアのざっくりした呼び名)のホテルか民泊を選べば余裕をもって見てまわることができるよ。
夜といえど7月の京都は湿気がすごくてとても暑いそのうえ人も多い!熱中症に注意だよ!
※毎年救急車で運ばれる人が数十人でます、マジで危険。
【山鉾をじっくり見たい人】
→7/12あたりから始まる山鉾建て以降に数日のみ展示されます。
場所:四条烏丸周辺(特に西側)、室町通・新町通など(それぞれの山鉾町の拠点)
この期間は粽の売り出しもあるので、ご利益のある粽を買ってみては。
御朱印の受付もあります。
加えて、提灯のともった幻想的な山鉾を見てまわるのも素敵ですよ。
【巡行が見たい!~辻廻し~】
→7/17の前祭の巡行か、7/24の後祭の巡行をねらうべし!
場所:辻廻しは①四条烏丸②四条河原町③河原町御池④新町御池であります。
細い道を大工方のチームプレイで抜けていく技を見たい方は各道の新町姉小路の交差点で待機するとよいかも。
MKメディアさんで祇園祭2022のピックアップ記事が取り上げられています>こちら(外部サイト)